どの金融機関と取引するか悩んでいませんか?
中小企業であれば、信用金庫と取引することをオススメします。
なぜなら信用金庫は中小企業のための金融機関だからです。
金融機関勤務歴15年の私が中小企業が信用金庫と付き合うメリット・デメリットをご紹介します。
この記事を読むと中小企業が信用金庫と取引すべきかどうかが分かります。
結論:中小企業は信用金庫と取引するのがオススメです。
中小企業が信用金庫と取引するメリット
- 少額の資金であれば調達しやすい。
- 信用金庫の担当者が親身になって相談を受けてくれる。
- 毎月信用金庫の担当者が事務所に訪問してくれる。
- 長期的な関係性を築きやすい。
少額の資金であれば調達しやすいとは?
メガバンクは大企業に多額の資金を融資することにより、利益をあげていくビジネスモデルです。中小企業が窓口に融資の相談に行ったとしても、相談に乗ってくれない場合が多いと思います。信用金庫は中小企業にリスクを取りながら融資し、利益を上げることを目的としています。中小企業が融資の相談をしても、前向きに検討してもらえるでしょう。
信用金庫の担当者が親身になって相談を受けてくれるとは?
信用金庫は一般的に地域ごとに営業担当者を決めており、それぞれの担当者に融資の金額・融資先数などの目標が与えられています。信用金庫は地域密着の経営方針のため遠方企業と取引することができません。取引できる企業が限られているので、中小企業にも親身になって相談を受けてくれます。
毎月信用金庫の担当者が事務所に訪問してくれるとは?
信用金庫の担当者は毎月事務所に訪問してくれることが多いです。融資を受けている信用金庫であれば、売上や在庫の状況がどうかの確認や新たな融資の提案などを行うために訪問します。毎月事務所に訪問してもらえることはメガバンクと取引していても得ることのできない大きなメリットです。
長期的な関係性を築きやすいとは?
メガバンク・地方銀行は利益を出すことを目的としているため、決算内容が悪くなると取引をしてもらえなくなる可能性が高くなります。信用金庫も利益を出さなくていいということはありませんが、地域密着・地域の発展を目的としているため、メガバンク・地方銀行と比べると長期的な取引を行うことができます。
中小企業が信用金庫と取引するデメリット5選
- メガバンク・地方銀行と比べると金利が高いことが多い。
- 多額の資金は調達しにくい。
- 取引できる地域が限定されており、地域外では利便性が低い。
- ATMが少ない。インターネットバンキング利便性が低い。
メガバンク・地方銀行と比べると金利が高いことが多いとは?
メガバンク・地方銀行は株式会社であり、市場より多額の資金を調達して顧客に融資しています。信用金庫は顧客から預かった預金を中小企業に融資しています。預金を融資に回しているため、低金利で多額の融資を行うことができず、比較的金利は高くなってしまうことが多いです。
多額の資金は調達しにくいとは?
信用金庫は中小企業を取引対象としているため、一社に多くの資金を融資することはできません。リスク管理のためにも小口多数の融資先を保有することを目的としています。そのため一社にて多額の融資を受けることは困難になります。
取引できる地域が限定されており、地域外では利便性が低いとは?
信用金庫は取引できる地域が決められています。評判の良い信用金庫と取引したいと思っても、その信用金庫の取引できる地域でなければ取引できません。信用金庫は地域密着の金融機関であるため、取引できる地域が限られています。
ATMが少ない。インターネットバンキング利便性が低いとは?
信用金庫は取引できる地域が限られているため、取引できる地域にしか店舗・ATMがありません。メガバンクや郵便局は全国各地に店舗・ATMがありますが、信用金庫にはなく利便性は低いといえます。またインターネットバンキングについてもメガバンクと比較すると利便性が低いです。最近はアプリなどが充実しており、インターネットバンキングでの取引を行いやすくなっていますが、信用金庫のインターネットバンキングは使いにくいことが多いです。これは多くの顧客を対象にしているメガバンクより信用金庫は開発に資金を投入できないからです。
信用金庫と取引する際のポイント
- 担当者には毎月事務所に訪問してもらい、親密になる。
- 3ヶ月に1回は支店を訪問し、支店長と親密になる。
- 決算が出た際には支店を訪問し、決算の内容を説明する。
担当者には毎月事務所に訪問してもらいましょう、ただ単に毎月担当者に来てくださいとお願いしても難しいので、現金集金の積み立てを契約しましょう。そして必ず社長自身が対応するようにしましょう。現在の仕事の状況などを担当者に話しておくと担当者も安心感が増し、融資提案などをしやすくなります。
3ヶ月に1回は支店を訪問し、支店長と親密になりましょう。融資の審査自体は信用金庫本部が審査を行っていますが、融資案件を審査部に提出するかどうかは支店の支店長が決めています。できれば支店訪問の際には試算表を持参し、自社の状況を説明しましょう。
決算が出た際には支店を訪問し、決算の内容を説明する。決算書は自社の状況を説明する最も重要で簡単な書類です。決算書が出た際には自身で内容を精査し、説明できるようにしておきましょう。特に昨年の決算と大きく違う点がある場合については信用金庫から聞かれる前に説明しましょう。また売上が下がっているなどマイナス要素がある場合についても説明しましょう。マイナス要素を自分から説明することにより、隠す意図がないことが分かり、信頼度が上がります。
まとめ
中小企業は信用金庫と取引しましょう!メリット・デメリットを比較して考えても信用金庫と取引するメリットの方が大きいと思います。また取引する金融機関は一行だけとは限りませんので、取引する金融機関の中に信用金庫を入れておきましょう。
信用金庫と取引するメリットは大きい!色々な特色のある金融機関と取引しましょう。