プロパー融資と保証協会融資の違いは?メリット・デメリットを紹介!

プロパー融資と保証協会融資の違いは?メリット・デメリットを紹介!

経営者の皆様はプロパー融資保証協会融資という言葉を聞いたことはないでしょうか?

中小企業は地域金融機関との融資取引が必須ですが、取引の中で融資を提案されたことはないでしょうか?

金融機関A
金融機関A

御社を信頼してプロパー融資でご提案させていただきます!

金融機関
金融機関

今回は新規融資での取り扱いですので、保証協会付き融資でご提案させていただきます!

この2つの提案の違いが分かりますか?

私は金融機関の営業担当者としてプロパー融資・保証協会付き融資を提案してきた経験から説明させていただきます。

この記事ではプロパー融資と保証協会付き融資の違いどちらの融資を受けるべきかが分かるようになります

この記事を読むと2つの融資制度の違いとそれぞれの融資制度のメリット・デメリットが理解できるようになります。

プロパー融資とは?

プロパー融資とは金融機関独自の融資のことです。

融資が万が一返せなくなった場合については金融機関が損失を被ることになりますので、信用融資ともいいます。

一般的にプロパー融資については財務内容が良好な会社・その金融機関で融資実績があり、返済遅延等がない会社に行うことが提案されます。

プロパー融資を提案されたということは金融機関からある程度の信用を得られたと考えていいでしょう。

プロパー融資の特徴

  1. 審査が厳しい
  2. 審査時間が長い
  3. 融資期間が短い
  4. 金利が高い
  5. 代表者が保証人になる必要がある場合が多い。

プロパー融資は金融機関がリスクを負って行う融資であるため、審査は厳しく、審査期間も長くなる傾向にあります。またリスクをできるだけ軽減するために融資期間は短く、運転資金の調達の場合は5年が最長の場合が多いです。金利は高く、保証人が必要な場合が多いです。法人にて融資を受ける場合は代表者が保証人となるのが一般的です。全般的に金融機関ができるだけリスクを低減する方法を取っています。

保証協会付き融資とは?

保証協会付き融資とは金融機関が行う融資を信用保証協会が保証を行う融資のことです。

信用保証協会とは信用力の低い中小企業が融資を受けやすくするために設立された公的機関です。

保証協会付き融資を事業主が返済困難になった場合については事業主に代わり、信用保証協会が立て替えて返済することになります。

保証協会付き融資は主に財務内容が悪い会社・設立後まもない会社など信用力の低い会社が利用することが多い融資制度です。

保証協会付き融資の特徴

  1. 審査は比較的通りやすい
  2. 審査期間は短い
  3. 融資期間は長い
  4. 信用保証協会に支払う保証料が必要
  5. 保証人は不要であることが多い
  6. 同じ制度を利用するのであれば、金融機関ごとに条件の差はない

保証協会付き融資は金融機関にリスクがない、もしくは融資金額の2割程度のリスクのため提案しやすい融資方法といえます。

金融機関側で審査はあるものの、保証協会の審査を通れば基本的には融資可能となります。

金融機関側からすればリスクが少ないため、審査期間は短く、融資期間は長く、金利は低い傾向にあります。

注意すべきは信用保証協会に支払う保証料で、融資を受ける際に一括で支払う必要があり、金利に保証料を加えるとプロパー融資より実質金利負担が大きくなるケースがあります。

プロパー融資と保証協会付き融資の違いは?


プロパー融資

保証協会付き融資
審査厳しい比較的優しい
審査期間長い短い
融資期間短い(基本最長5年)長い(基本最長10年)
保証料不要必要
保証人基本必要基本不要

どちらの融資を受けるべきか?

プロパー融資を提案してきた金融機関と保証協会付き融資を提案してきた金融機関のどちらの融資を受けるべきかというとプロパー融資を提案してきた金融機関から融資を受けるべきです。なぜならプロパー融資を提案してきた金融機関はリスクを負って融資を提案してきているからです。保証協会付き融資はどの金融機関でも融資を受けられる可能性が高いです。

まとめ

事業主はプロパー融資が受けられるのであればプロパー融資を受けるべきです。創業まもない会社や財務内容が悪い会社であれば保証協会付き融資を受けましょう。保証協会付き融資で資金繰りを安定させている間に財務内容を良化させ、プロパー融資を受けられるような会社に育てていきましょう。

プロパー融資を受けやすくするポイントについては別ページ↓にて解説しています。

https://rocky-blog.com/中小企業がプロパー融資を受けるために必要なポ/