金融機関の担当者から決算書・試算表について質問された際に答えられず、困った経験はありませんか?
金融機関の担当者に自社の決算内容を説明できる方法があります。
それが簿記3級を勉強することです。
なぜなら簿記3級を勉強することで自社の決算を理解することができ、金融機関の担当者に決算について詳細に話をできるようになるからです。
私は金融機関の担当者として簿記3級を取得しており、中小企業の社長と話をすることも多いです。その際に自社の決算内容を説明できる社長については信頼度が上がります。
この記事では中小企業の社長が簿記3級を勉強するメリットを説明します。
今年の決算は昨年より売上が減少していますが、何が原因だったのですか?
いや、決算書の内容は見てないんだ。経理か税理士に聞いてくれ。
決算内容についてこういった回答しかできない社長・会社への金融機関からの信頼は落ちます。決算書は金融機関が会社を評価する一番重要な資料です。自社の決算内容を説明できるように簿記3級を勉強しましょう。
結論:中小企業の社長は簿記3級を勉強しましょう。
簿記とは?
簿記とは?日本商工会議所によると簿記は、企業規模の大小や業種、業態を問わずに、日々の経営活動を記録・計算・整理して、経営成績と財政状態を明らかにする技能と言われています。簿記を理解することによって、企業の経理事務に必要な会計知識だけではなく、財務諸表を読む力、基礎的な経営管理や分析力が身につきます。
簿記は一般的に会社の経理が取得するイメージがありますが、会社の社長・会社員が取得してもメリットのある資格です。
簿記は幅広く人にオススメできる資格です!
簿記3級とは?
簿記3級とは日本商工会議所によると業種・職種にかかわらずビジネスパーソンが身に付けておくべき「必須の基本知識」として、多くの企業から評価される資格と言われています。
基本的な商業簿記を修得し、小規模企業における企業活動や会計実務を踏まえ、経理関連書類の適切な処理を行うために求められるレベルです。
簿記3級の合格に必要な勉強時間は、一般的に80~100時間が目安です。1日1時間の学習を2.5ヶ月〜3ヶ月程度続ける計算になります。
初めて簿記を勉強する人は慣れない用語も多く、最初は苦労すると思いますが、きちんと学習時間を確保すれば独学でも十分に合格することが可能です。
簿記3級は勉強時間を確保すれば、誰でも取得できる資格です。
社長が簿記3級を勉強するメリット3選
・自社の決算書を数字で語れるようになる。
金融機関から融資を受けている場合、1年に1回決算書を金融機関に提出する必要があります。その際に決算書の内容を社長自身が全く見ておらず、決算書を渡されることがたびたびあります。金融機関の担当者はその場で決算書を見て大まかな数字を把握し昨年と大きく数字が違う項目については質問することがあります。その際に決算内容については経理・税理士に聞いてほしいとの回答は不適切です。売上増減の理由・利益増減の理由等は説明できるようになりましょう。
・税理士を有効活用できるようになる。
税理士に請求書や注文書などの売上資料・領収書を全部渡して、経理処理をやってもらってる中小企業は多いと思います。経理処理自体を税理士に任せてもいいのですが、税理士がなぜその経理処理をしたのかを理解していると経費を適切に利用できるようになります。
・金融機関と決算内容について対等に話せるようになる。
簿記3級の知識を取得していると、決算内容について金融機関の担当者と対等に話せるようになります。なぜ売上が減少したのか、利益率が向上した要因、来年はどのような決算見通しであるかなど詳細に話ができるようになります。
まとめ
中小企業の社長は簿記3級を勉強しましょう。自社の経営状況を把握できるようになる、金融機関の担当者とスムーズに話せるようになるなどメリットしかありません。私は中小企業の社長は簿記3級を必須科目にしてもいいぐらいだと思っています。
中小企業の社長には簿記3級の知識は必須!